また、一泊して温泉にでも入ろうとする人には、私の村の新山温泉金沢旅館、
また隣村(旧西田川郡)の湯田川温泉九兵ヱ旅館をおすすめする。
両館はそれぞれ鶴岡駅から車で十分、二十分の距離にある。
季節が五、六月ごろなら、山菜と日本海の魚、
それに土地の名産のタケノコ汁(孟宗汁)が食べられるだろうと思う。
東田川の酒は「鯉川」と「竹の露」が双璧。
これに絶妙のうま味を持つ旧西田川郡名産の枝豆「だだちゃ豆」があれば、ほかに馳走はいらない。
藤沢周平 平成3年「ふるさと賛歌」より『ふるさとへ廻る六部は』所収